海藻(特にアオサ、ワカメ、ヒジキ、コンブなど)に対して、マイクロプラスチックは以下のような影響を及ぼします:
### ● 表面への付着・光合成阻害
* 微細なプラスチックが海藻の表面に付着することで、**光の透過を妨げる**。
* 特に表層付近に浮かぶアオサやウミトラノオなどは影響を受けやすい。
### ● 有害化学物質の媒介
* マイクロプラスチックは**有機汚染物質(PCB、PAHsなど)を吸着**し、それが海藻に触れることで**毒性のあるストレス**を与える。
### ● 細胞レベルのストレス応答
* 実験的には、マイクロプラスチックの存在が**抗酸化酵素活性の変化**を引き起こし、**酸化ストレスによる損傷**をもたらす可能性があると報告されています(例:Ulva属の研究など)。
### ● 栄養塩の吸収阻害
* マイクロプラスチックが海水中のミネラルや養分を吸着するため、**海藻の吸収効率が下がる**。
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## ✅ 千葉県大原沖「機械根」周辺のマイクロプラスチック汚染の現状
「機械根」は、**外房(大原沖)の沖合いにある岩礁・根魚の好漁場**であり、沿岸漁業・中層トロール・定置網などが行われる重要な漁場です。
### ● この海域の特徴
* 親潮と黒潮の**潮目に近い場所**で、**プランクトン豊富な栄養塩が湧昇する海域**。
* 海藻類、貝類、魚類の繁殖が盛んなため、**生態系への影響は非常にセンシティブ**。
### ● マイクロプラスチックの分布状況(既存の調査)
* 環境省や千葉県水産試験場による観測では、**沿岸~沖合(特に港湾周辺、九十九里沿岸)でマイクロプラスチックの存在が確認**されています。
* 特に**直径100μm未満のマイクロファイバー(衣類由来)やポリエチレン粒子**が多く検出されています。
### ● 機械根あたりのリスク要因
| 要因 | 内容 |
| 漁港・港湾からの排出 | 陸上からの流入(排水、生活ごみ、河川など)による持ち込み |
| 海流の収束域 | 黒潮の影響で漂流プラスチックが集積しやすい |
| 沿岸開発 | 港湾・観光開発に伴う汚染負荷がある可能性 |
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## ✅ まとめ
| 項目 | 内容 |
| 海藻への影響 | 光合成阻害、栄養阻害、毒性誘導、酸化ストレス |
| 大原沖機械根の現状 | マイクロプラスチックは確認されており、特に沿岸部~沖合にかけて微小粒子の蓄積が懸念されている |
| 生態系への影響 | 養殖や漁業資源(アワビ・イセエビなど)にも波及するリスクあり |
| 対策 | 地元自治体や研究機関による調査強化・ごみ削減活動が進行中 |
いすみパドルクラブでも川から流入するプラスティックゴミの回収を2016年から実施し、削減に向けて活動しています。
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