いすみ川の紹介
夷隅川
夷隅川(いすみがわ)は、千葉県の房総半島南東部を流れる二級河川である。千葉県最大の流域面積をもつ。 後述の通り生息している生物の種類数は日本の中でもトップクラスであり生態系の豊かさが窺える
地理
清澄山系の東方の勝浦市上植野に源を発し、数多くの渓流をあわせ複雑に蛇行しながら北流した後、大多喜町付近でその流れを東折し、いすみ市岬町和泉で太平洋に注ぐ。全流域面積の約60%は山地となっている。
夷隅川流域は古くから水田が多く、夷隅川を利用した農耕が盛んである。生活用水としても利用されている。
夷隅川の上流部は流路の蛇行が激しく、丘陵地帯を緩やかな渓谷をなして流れている。河口より約6.2km 上流に位置する潮止堰より下流は感潮区間となっている。河岸の植生には竹林の分布が顕著。蛇行率は日本2位
いすみ川周辺の酒蔵 木戸泉酒造 岩瀬酒造株式会社 吉野酒造 東灘 豊鶴酒造
万木城
総国夷隅郡(現在の千葉県いすみ市)にあった土岐氏の城。
天文の内乱を経た後の後期里見氏の配下にあっては、“大多喜城主・正木大膳亮時茂” “東金城主・坂井右衛門左敏房” とともに、“万喜城主・土岐弾正少弼為頼”は「里見三羽ガラス」と呼ばれ、剛勇を賞賛された。
1度目の急襲には93の首級を挙げ、直後に1500騎が来襲するも首級175を挙げた。これに怒った大多喜城主・正木時茂が包囲したがこの時も堕ちなかった万木城がついに天生十八年に小田原討伐軍の本多忠勝(徳川家康属将)に攻められ落城、土岐氏は途絶え城も廃城となった。
生物
夷隅川流域は、国の天然記念物に指定され絶滅危惧種であるミヤコタナゴの分布域にあたり、流域内の細流や池などに現在も生息が確認されている。同じく絶滅危惧種であるメダカなども細流や池に数多く生息していたが、近年は生息数が減少している。過去にはミヤコタナゴの稚魚の放流が行われていた。
コイ、フナ、ウグイ、ウナギ、アユの放流も行われており、1991年まではサケの試験放流が行われていた。その効果もあってか、アユの遡上が確認されている。平成6年および11年に実施された魚介類調査結果(河川水辺の国勢調査)によれば、現地確認された魚類は86 種で、純淡水魚23種、回遊魚11 種、汽水・海水魚52 種となっている。 平成6年調査では72種が確認されたが、その種数は、全国で実施された「河川水辺の国勢調査」結果で見ると長良川の88種に次いで、木曽川・揖斐川と並び全国第二位にランクされた。